長楽寺の諸像
薬師三尊、不動・毘沙門、十二神将像が揃う

住所
日野町下榎875
訪問日
2009年8月3日
この仏像の姿は(外部リンク)
拝観までの道
伯備線の根雨(ねう)駅が最寄り駅だが、徒歩では1時間以上。
駅前からバス(日野町営バス奥渡線)もあるが、本数は少ない。「長楽寺入口」で下車、そこからかなりの上り坂を徒歩約15分。 駅前でタクシーを呼ぶことは可能。
仏像は収蔵庫に安置され、拝観は事前連絡が必要。
拝観料
志納
お寺や仏像のいわれ
このお寺は平安期創建、源平の争乱と戦国期に焼かれて、やや場所を移し現在地で再建されたと伝える。曹洞宗だが、もとは天台宗だったそうだ。
延暦寺の本尊が薬師であり、天台宗では薬師像が特に重視される。また不動と毘沙門をセットで脇にまつるというのも天台系寺院に多い。
ここ長楽寺は、古代・中世につくられた薬師三尊像、薬師の眷属の十二神将像、そして不動像と毘沙門天像のすべてが伝来する。これは全国的に見てもたいへん珍しい。たび重なる兵乱にもかかわらずこうして仏像が伝えられてきたことは、奇跡的である。
拝観の環境
収蔵庫内は照明はあるがやや暗い。しかしすぐ近くで、また側面からもよく拝観できる。
仏像の印象
薬師如来像は約130センチの坐像、脇侍像は約170センチの立像である。中尊に対して脇侍がやや大きい印象だ。ヒノキの寄木造で彫眼。落ち着いた作風である。
不動明王は横に太く、平板な印象。一方毘沙門天像は動きは少ないがボリューム感に富み、大きく見開いた目が強い印象を与える。腹に巻いたサラシの結び目や鎧の下部など、神経が行き届いている。特に面白いのは兜が着脱式になっているところである。
以上は平安末から鎌倉前期の作と思われる。なお、薬師像の像内には1185年をさす年が書かれているという。
十二神将像は鎌倉から室町期の像で、像高85〜90センチの寄木造。なかなかまとまりのよい像である。
さらに知りたい時は…
『鳥取県の仏像調査報告書』、鳥取県立博物館、2004年
『鳥取県文化財調査報告書』第3集、鳥取県教育委員会、1963年