福井県立若狭歴史博物館寄託の諸像
小浜市内の古仏、集合

住所
小浜市遠敷2-104
訪問日
2015年10月11日
この仏像の姿は(外部リンク)
若狭小浜のデジタル文化財(彫刻)
館までの道
東小浜駅から東に数分のところにある県立の施設。1982年に県立の歴史民俗資料館として開館。
2013年〜14年にかけてリニューアルのための休館を経て、2014年7月に歴史博物館としてオープンした。
仏像の常設展示が充実している。
休館日は原則第2、第4月曜日。
入館料
310円(常設展示)
館の展示
常設展示は通史と民俗、仏像の展示。その他企画展示室もあり、これまで、羽賀寺や明通寺などこの地域の古刹に関する特別展も行われている。
仏像の展示は、ガラス越しだが、近くでよく鑑賞できる。
仏像の印象
仏像の展示「若狭のみほとけ」は、この地域の寺院などからの寄託作品を中心としている。
筆者が訪れた時には、仏谷区の阿弥陀如来像、加尾区の兜跋毘沙門天像などが展示されていた。この地域の比較的小さな木彫像展示されていた。
阿弥陀如来像や兜跋毘沙門天像は、いずれも一木造で内ぐりもない古様な像であり、小さいながらも存在感ある像である。
このほかにも寄託されている仏像は多数あり、入れ替えながら展示されている。
その他
仏像の展示室ではこのほかに小浜市・長慶院の聖観音坐像などレプリカの仏像が展示されている。
また、中世の若狭の海のコーナーでは、迦楼羅王立像が展示されていて、目を引いた。1990年に小浜市の浜に布に包まれて打ち上げられていたものだそうで、この館で保管されているとのこと。
13世紀の中国でつくられたと考えられており、舞楽の黒い面をつけ、目にはガラス玉をはめ、豪華な衣装を着て腰をひねって動きを出している。とても興味深い像である。
さらに知りたい時は…
『明通寺1201』(展覧会図録)、福井県立若狭歴史民俗資料館、2007年
「滋賀県・鶏足寺己高閣および福井県・小浜市加尾区、高浜町和田薬師堂の兜跋毘沙門天作例」(『 佛教大学アジア宗教文化情報研究所研究紀要』3)、近藤謙、2006年
『地方作仏教尊像の研究 若狭・越前の秘仏』、野村英一、野村元積発行、2002年
『福井県立若狭歴史民俗資料館常設展示図録』、福井県立若狭歴史民俗資料館、1997年
『わかさ小浜の文化財(図録)』、小浜市教育委員会、1995年(第10版)
『若狭の秘仏』(展覧会図録)、福井県立若狭歴史民俗資料館、1987年