大樹寺の阿弥陀如来像
江戸末期に京都から移されて来た仏像
住所
岡崎市鴨田町字広元5−1
訪問日
2008年8月24日
この仏像の姿(外部リンク)
大樹寺ホームページ (宝物>仏像)
拝観までの道
大樹寺は名鉄の東岡崎から北、3キロ半くらいのところにある。
駅前のターミナルから名鉄バス大樹寺行き、奥殿陣屋行き、滝団地行きなどで10〜15分、「大樹寺」で下車、西北西に徒歩約10分。
→ 名鉄バス
拝観料
本堂に上がっての参拝は無料。その先、宝物拝観(方丈、位牌堂、収蔵庫)は400円。
お寺のいわれ
このお寺は徳川将軍家とその祖松平家の菩提寺である。今川義元が桶狭間の合戦で敗死し、旧領岡崎へ戻るも進退窮まった家康(当時松平元康)を叱咤激励したのがこの大樹寺の住職であったとかで、以後ますます徳川家からの尊崇を受けたという。
江戸末期、多宝塔などを除いてほとんどの堂が焼けてしまった。現本尊は再建時に京都の泉涌寺から移されてきたものと伝えられている。また、方丈のふすま絵は、幕末の日本画家、冷泉為恭の手になる(このふすま絵は収蔵庫で見ることができる)。
拝観の環境
外陣からの拝観であり、やや像までの距離があるが、堂内はある程度明るいため、よく拝観できる。
仏像の印象
本尊の阿弥陀如来像は像高約140センチ、いわゆる半丈六の坐像である。
手は来迎印を結ぶが、手先は後補という。
穏やかで端麗な像容は、平安時代後・末期の定朝様式を示す。鼻筋はよく通り、あごはやや小さい。胸は堂々としているが、両手はすらりと伸びてはいない感じである。下半身は衣のひだをやや省略気味にあらわしている。
全身は金色に輝いているが、後補である。
さらに知りたい時は…
『愛知県史 別編 文化財3 彫刻』、愛知県史編さん委員会、2013年
『新編岡崎市史』17、新編岡崎市史編集委員会、1984年
『大樹寺の歴史』(大樹寺発行の冊子)、1983年