法華寺町地蔵堂の地蔵菩薩像

  墓地の中のお堂に安置される平安仏

住所

奈良市法華寺町



訪問日 

2014年10月5日




拝観までの道

JR奈良駅西口と西大寺駅を結ぶ奈良交通バス(日中1時間に2本運行)のバス停「法華寺北町」の北側にあるお堂。

最寄り駅は新大宮駅で、北北西に1キロ半くらい。佐保川、国道24号を越え、「法華寺」交差点を北へ。海龍王寺の門前を通り、「法華寺北町」のバス停、さらに「法華寺北」交差点を過ぎると、まもなく左手(西側)に墓地が見えてくる。



拝観料

特に拝観料の設定等はない。



お寺や仏像のいわれなど

墓地の中に2棟の建物があるが、そのうちの北側の建物が地蔵堂。自由に拝観できる。

いつごろからどのような経緯でここにまつられているのだろうか。



拝観の環境

格子越しに拝観できる。お堂は南面するが、時間によっては暗く見えづらいので、ライトを持つ方がよい。



仏像の印象

像高は約130センチの立像、材はケヤキという。内ぐりも施さない古様な一木造の像である。

やや怒り肩。左肩や右胸のあたりの衣は山と谷を力強く刻んで、像全体に存在感を与えている。

顔は、口が鼻の真下に来ていないので、それが微妙な表情を生んでいる。

全体の印象としてはおだやかで、胸や腹もそれほど量感豊かでない。股間を流れる衣の襞(ひだ)も、様式的になっている。

平安前期彫刻の力強さを残しつつ、やや時代が下っての制作となるのであろうか。



さらに知りたい時は…

『奈良市の仏像』、奈良市教育委員会、1987年



仏像探訪記/奈良市