法案寺の聖観音像
正月の7日間開扉
住所
大阪市中央区島之内2丁目10-14
訪問日
2016年1月2日
拝観までの道
法案寺(法案寺南坊)は、大阪の市中にあるお寺である。
地下鉄の日本橋(にっぽんばし)駅で下車し北へ、日本橋を渡ったら右折(東へ)。駅から歩いて5分程度。
本尊の聖観音像は秘仏で、本堂中央の厨子中に安置されている。
毎年1月1日~7日までの間開扉される。
拝観料
志納
お寺や仏像のいわれなど
真言宗寺院。東南数百メートルのところにある生国魂神社の神宮寺であったという。
もともとは現在の大阪城のあるあたりに所在したらしい。
神仏分離で神社とわかれたのち一時廃寺となったらしいが、1879年に現在地で再興された。
太平洋戦争によって焼失したが、平安時代の聖観音像は疎開をしていたため無事であった。
拝観の環境
外陣からの拝観で、像までの距離がある。あまり明るさがなく、また手前に下がる天蓋の飾りのために、残念ながら見えにくい。
仏像の印象
像高は約1メートル。割矧ぎ(わりはぎ)造。平安時代の作。
丸顔、細身で、腰を左にひねる。穏やかな表情であり、衣の線も浅く彫られ、全体的に優美な姿の観音像である。
もとは三尊の脇侍であったのかもしれない。
さらに知りたい時は…
『TV見仏記』12(DVD作品)、ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント、2009年
「秘仏巡礼」5(『大法輪』72巻12号)、白木利幸、2005年12月
『大阪市内所在の仏像・仏画 法案寺聖観音菩薩立像について』、大阪市教育委員会事務局社会教育部文化財保護課、2000年
『大阪の仏像100選 ふるさとの仏を訪ねて』、府政新聞社出版部、1994年