清和院の地蔵菩薩像
「玉体地蔵」
住所
京都市上京区七本松通一条上る一観音町428-1
訪問日
2016年4月29日
拝観までの道
京都市営バス「上七軒」バス停(203系統など)から南へ徒歩3分。または京福電鉄の始点、北野白梅町駅から東へ徒歩10分。
地蔵菩薩像は耐火式の本堂の中、厨子に納められていて、事前にお願いしておけばご開扉いただける。
拝観料
500円
お寺や仏像のいわれなど
真言宗寺院。
名前の由来は、平安前期の天皇である清和天皇ゆかりの寺院であるところから。もとは仏心院という名前だったそうで、今の場所から東の京都御所のあたりにあったという。
本尊の地蔵菩薩像は清和天皇の姿を写したものと伝えられ、「玉体地蔵」と呼ばれる。
拝観の環境
堂内、近くより拝観させていただけた。
仏像の印象
地蔵菩薩像は像高160センチ余りと等身大の立像であるが、実際よりも大きく感じる像である。寄木造。鎌倉時代後期頃の作。
玉眼の目力もあり、顔つきは力強い。眉、目鼻を近づけ、まぶたや顎のラインをしっかりとつくっている。
胸や腹はまるまるとはつくらず、その分上半身全体を大きくあらわして、堂々とした様子である。
両手とも胸のあたりまで上げ、ほぼ直立する。
衣の流れも美しい。
左右の腕から下がる衣は外側の方を短くしているのは、比較的珍しい。
その他
九州国立博物館所蔵の観音菩薩立像(平安時代前期)はこの清和院旧蔵である。