喜春庵の十一面観音像
おしゃれで量感豊かな観音さま
住所
京都市西京区大原野上里南ノ町240
訪問日
2014年7月20日
この仏像の姿は(外部リンク)
拝観までの道
JR向日町駅前2番乗り場または阪急京都線の東向日駅前から「右京の里」を経由する洛西バスターミナル行き、善峯寺行きまたは右京の里循環の阪急バス(63~66番)に乗車。「右京の里」下車し、西へ徒歩5分。
拝観は事前連絡必要(ホームページからも申し込み可)。
拝観料
400円
お寺や仏像のいわれなど
落ち着いた郊外の町にある、こじんまりとした禅寺で、喜春禅庵とも称する。
15世紀なかばの創建。
このお寺には、平安時代の十一面観音像が伝わっている。近くにあった金輪寺の本尊だったそうで、このお寺が江戸時代初期に焼け、仏像がこの寺に移安されてきたそうだ。
拝観の環境
十一面観音像は、門を入って左手の収蔵庫に安置される。
もともと秘仏であったそうで、厨子の中に安置される。
近くよりよく拝観させていただける。
仏像の印象
像高は約1メートル、ケヤキ材で、足先までふくめて一木でつくられている。平安前期の作と思われる。
彩色が落ち、全身黒ずんでいるが、顔はそれがまだらになっているために、はじめは表情がわかりにくいが、しばらく見ているうちによくわかってくる。落ち着いた表情の像である。
顔は小さめで、目は細く、鼻の下は短い。
天冠台の下に見える髪は簡素にあらわされている。
手は短めに、腰を左にひねって、右足を遊ばせる。立ち姿は自然で、ゆったりとしている。お腹は丸く、量感の豊かさを感じさせる。
左右の肩から下がる天衣は膝の上と下を横切るがそこに裙の紐がさがってたわむ様子がなかなかおしゃれである。