宝厳寺の十一面観音像

もと大村神社別当寺本尊

住所
伊賀市寺脇803


訪問日 
2016年8月1日


この仏像の姿は(外部リンク)
観光三重



拝観までの道
宝巌寺(ほうごんじ)は近鉄大阪線の青山町駅下車。北東方向へ徒歩約20分。
十一面観音像は本堂に向かって左手の収蔵庫に安置されている。
拝観は事前連絡必要。

宝厳寺ホームページ


拝観料
500円


お寺や仏像のいわれなど
真言律宗の寺院。本尊は秘仏の地蔵菩薩像で、次回開帳予定は2023年3月3日なのだそうだ。→延期、開催時期は未定とのこと(2024年6月現在)
十一面観音像は平安中期ごろの作で、もとは近くにある大村神社の別当寺の禅定寺本尊であったという。


拝観の環境
収蔵庫内でよく拝観させていただける。


仏像の印象
像高は約170センチ。一木造で樹種はカヤとのこと。背中からくりを入れる。
顔つきは面長で、目は強く刻むことはなく、その下のほおは豊かに張って、個性的な表情を見せている。いかにも霊仏という雰囲気がある。
天冠台はしっかりとつくり、耳を横切る髪の束は豊かである。
鼻はあまり高くなく、口も小さいが、その間の人中はしっかりと刻んでいる。
肩はやや怒り肩。下半身を長くとる。裙の折り返しの下から二本のリボンが結ばれているのはおしゃれに感じる。
ももはあまりひだを刻まず、下肢の衣のひだは鋭い小波をくりかえして、魅力的。


さらに知りたい時は…
『東海美仏散歩』、ぴあ、2015年
『三重県史 別編 美術工芸』、三重県、2014年


仏像探訪記/三重県