称礼寺薬師堂の薬師三尊像
毎月第3日曜日に開扉されていた
住所
市原市上高根1095
訪問日
2014年10月19日
この仏像の姿は(外部リンク)
拝観までの道
称礼寺(稱禮寺、しょうらいじ)管理の薬師堂へは、小湊鉄道の馬立(うまたて)駅下車、駅の北側で線路を渡り、西へ徒歩20~25分。
毎月第3日曜日の日中、地元のご担当の方によって開扉されていた。
2023年に市原歴史博物館で行われた特別展「いちはらのお薬師様」の図録によれば、開帳日は決まっているわけでなく、稱禮寺の住職のご都合により拝観可能と書かれている。
拝観料
志納
お寺や仏像のいわれなど
もと金乗院(こんじょういん)薬師堂といったらしいが、現在は同じ町内にある真言宗寺院である称礼寺(称禮寺)の管理となっている。
拝観の環境
耐火式のお堂の内、正面奥の厨子中に安置される。
お堂の中で近くより拝観させていただけた。
仏像の印象
像高は、中尊の薬師如来像が約55センチの坐像、両脇侍の日光・月光菩薩像が約70センチの立像である。カヤの割矧ぎ造、彫眼。平安時代後期ごろの作と思われる。
現状、ほぼ素地をあらわしているが、もとは彩色像だったようだ。
中尊は威厳のある顔だちで、肉髻は大きく盛り上がり、額は比較的広く、一方顎はやや小さくあらわす。螺髪の粒は細かい。
上半身は堂々として、脚部は大きく張って安定感を出している。右足を上にして組む。
小像ながら存在感があり、ずばらしい。
脇侍像は細い体つきが優美で、衣文は浅く刻まれる。肩から下がる天衣は膝の上下で二本のようになって横切る。
下肢はことに長く、プロポーションがよい。
さらに知りたい時は…
『いちはらのお薬師様』(展覧会図録)、市原歴史博物館、2023年
『市原市南総地区の遺跡と文化財』(『市原市歴史と文化財シリーズ』7)、市原市地方史研究連絡協議会、2002年